第131回「全英オープン」4日間の熱戦を綴る
全英オープン
全米オープンのベスページとは別な顔ぶれが上位をにぎわした初日。
特にベテラン勢、サンディ・ライルやデス・スミスといった面々の活躍が目立った。
しかしもちろん世界中の期待はタイガーの年間グランドスラム。
初日のタイガーは爆発こそしなかったが着々と今季3つ目のメジャー制覇に向かっていると思われていた。
3日目の暴風雨にみまわれるまでは・・・。
午前スタートの選手たちが(68)などという好スコアで順位を進めていた3日目、だんだんと雲行きが怪しくなり、タイガーのグランドスラムの夢にも暗雲が立ち込めた。
そして自然の猛威がタイガーを甚振ったあげくまさかのキャリア最悪スコア、(81)でホールアウトしたタイガー。
■タイガー・ウッズ
(3日目終了後)
「ベストを尽くしたけれどどうにもならなかった。最終日を前になんとか頑張りたいけど、今回はさすがに首位との差がありすぎる。でも明日はとにかくロースコアをマークしなくてはならない。終わるまで何が起きるか分からないからね。」
翌日、(81)のショックを感じさせないタイガーらしいプレーで(65)をマーク、本人が目標としていたイーブンパーに戻してしまった。
■タイガー・ウッズ
(最終日)
「グランドスラムを残念がる人がいるけど、でも形は違うけど僕はすでに達成しているんだ。マスコミの皆さんは忘れがちのようだけど、メジャーを勝つのは大変なことなんだ。一年でメジャーを1勝できればそれは素晴らしい一年といえるはずだよ。」
最終日に話題をさらったのは無名の選手の大活躍。
ゲイリー・エヴァンスの猛チャージと神懸りなパット、そして上がり2ホールのドラマチックな出来事は記録では2位タイだが、記憶には大きく残ることだろう。
そしてスチュアート・アップルビー、スティーブ・エルキントン、トーマス・レベの3人が途中まで優勝確実と思えたアーニー・エルスに迫り、試合の迫力を増した。
普段はグリーン周りを得意とするアーニー・エルスが16番のアプローチミスでまさかのダブルボギー。
■アーニー・エルス
「16番のパー3で5打叩いてしまったとき、これで試合に負けたと思った。16番グリーンから17番ティーまでの間、キャリアでもっとも落ち込んだ時だった。勝てる試合を自ら逃してしまったわけだからね。17番はバーディの取りやすいホールで16番も決して難しくないショートホール。この2ホールを無事に通過していれば問題なく勝てたわけだから。なんというミスをしてしまったんだと落ち込んだよ。」
しかしエルスは落ち着きを取り戻して17番でバーディ、ここで1打取り戻せたためになんとか4人による4ホールのプレイオフに残った。
4ホール・プレイオフの結果、勝負はトーマス・レベとアーニー・エルスの2人に絞られた。
そして最初のサドンデス・ホールでレギュレーション中の13番で披露したスーパー・バンカーショットと同じ素晴らしいショットを見せ、念願のメジャー3勝目、初の全英オープン制覇を達成した。
■アーニー・エルス
「どうしてもこのメジャーは欲しかったんだ。歴代の優勝者、デュバルやタイガー、そして憧れのゲイリー・プレーヤー、ジャック・ニクラウスと一緒にここに自分の名前が刻まれることをずっと夢見てきたんだよ。ゴルフ界でトップに輝いた選手だけがここに名前を刻んでもらえる。その仲間入りがしたかった。」