ライダーカップ総括
ライダーカップ
平均3万5000人のギャラリーが毎日詰め掛けた今年のライダーカップ。世界中でも中継され、このイベントがいかにゴルフ界で重要視されているかが再認識された。結果には様々な批評や最終日の両キャプテン采配に関してもすでに賛否両論でているが、今回は本来ゴルフの持つ素晴らしいスポーツマンシップにのっとり素晴らしい激戦が繰り広げられたことへの評価は高い。
優勝を決めるパットを決めたポール・マクギンリーが一躍「英雄」として褒め称えられているが、真の英雄はやはりキャプテンのサム・トーランスだろう。2日目までのマッチを終えて同点だった状況の中、チームの中でもっとも調子の良い選手たちから戦わせることで、早めのリードを獲得し波に乗る。この作戦が吉と出たのだ。
■サム・トーランス
「最高のチームだ。開幕前から欧州選抜のメンバーたちは準備万端でいようと団結力を固めていた。相手が強豪だと分かっていたから、真剣勝負に出たんだ。我々は素晴らしかった。」
■ベルンハルト・ランガー
「最高の気分だ。2年後も出られるように本気で頑張ろうと思う。それだけ最高の思い出を作ってくれた。」
■ニコラス・ファース
「もちろん始まる前はどういう展開になるか誰にも分からなかった。でも僕は我々の勝利を信じて疑わなかったよ。楽しかった。」
■セルヒオ・ガルシア
「僕はヨーロッパ代表で本当に良かったとしみじみ思いました。これほどまでに自分たちを誇りに思えることはありません。世界中のゴルフファンも我々の雄姿に感動してくれたと思います。」
■ピエール・フルケ
「キャリアにおいて最高の一週間でした。個人で優勝できるほかのトーナメントとは比べ物にならないくらい嬉しいです。もしかするとメジャー優勝よりも嬉しいことなのかもしれない。」
一方、
「切り札」
に残しておいたタイガーが活躍するまでもなく勝敗が決まってしまったアメリカ采配。欧州に最終シングル戦で圧勝されたことをアメリカの面々はどう受け止めているのだろうか。
■カーチス・ストレンジ
「ゴルフ界はトーランスのチームメンバーを軽視しすぎだ。彼のチームメンバーは全員一流だ。多くがPGAツアーでも活躍している。中には欧州ツアーにしか参戦していない選手もいるが、別にランク下だというわけじゃない。ただ彼らは欧州本土を戦い場所に選んでいるだけ。彼らは欧州のトッププロたちなんだよ。」
■フィル・ミケルソン
「たとえ相手が世界ナンバー1でもその人のベストのプレーが出せれば勝てることだってある。今回はマスコミにはアメリカが有利だと書かれていたけどそんなものは何の意味もない。欧州の選手達は波に乗り、さらにギャラリーから大声援を受けベストを発揮できていたんだ。」
試合内容に関してはこれからもまだまだいろんな批評が行われるかもしれないが、ただ前回大会まで過激になっていた殺伐とした雰囲気は完全に払拭された。これは両キャプテンが達成した最高の貢献だろう。
例えば、シングルスのガルシアとトムズが戦いの最中でも和やかな雰囲気で話していたり、タイガーが最終18番でのパーネビックのパットをコンシードして「分け」したり。また今回4.5点と最多得点をしたコリン・モンゴメリーも決して自分の得点を豪語するわけでなく、チームメンバー全員を称えいかにこのライダーカップではチームの団結が大事かを語った。ゴルフ界最大の祭典に相応しい精神がライダーカップに戻ってきたのだ。