No.1を賭けた戦いに挑むタイガー
USPGAツアー
タイガー・ウッズ(米)が、世界最強の座を賭けて全米オープン(現地時間17~20日、ニューヨーク州サザンプトン、シネコック・ヒルズGC)に挑む。
タイガーにとっては、2年ぶりのメジャーVを狙う同大会だが、同時に253週君臨してきた世界ランクNo.1を死守できるかどうかもかかっている。タイガーが、同ランクポイントの高いメジャー優勝から2年間遠ざかっている間に、ライバル達がジリジリと追い上げてきた。2週前のメモリアルで優勝したアーニー・エルス(南ア)が2位に浮上しており、逆転の可能性が一気に高まっているのだ。
今大会でエルスが優勝し、タイガーが7位以下なら同順位は逆転。3位のビジェイ・シン(フィジー)が優勝して、タイガーが予選落ちした場合でもそうなる。しかし、これはタイガーが、124試合連続予選通過の記録を伸ばしているため非現実的だ。
だが、これほどの事態になっているのに本人達はランキングに無頓着だ。タイガーは常に、「目標はメジャーに勝つこと。賞金ランクも世界ランクもそれについてくるだけ」と口にしてはばからない。一方のエルスも、「自分は今2位になって、タイガーにとても近づいているのは確かだし、できればNo.1になりたいよ。でも、それが目標ではない。自分のモチベーションは試合に勝つことにあるんだ」ときっぱり言い放っている。
ビッグネーム達がそれほど勝ちたい大一番、全米オープン。リンクスの特徴を持つシネコック・ヒルズGCが舞台なだけに、“全英=全米オープン”とも言われ、風がコース攻略に重要なファクターとなる。加えて、前回開催の95年ではラフでボールが止まったグリーン周りが、今回は裸同然に刈り込まれており、日に日に硬くなるグリーンで止まらないボールが、どこまでも転がり落ちるセッティングになっている。
大会初出場のアマチュアだった95年には、深いへスキューのラフから脱出しようとして手首の痛めたタイガー。この時は結局、棄権を余儀なくされた苦い思い出を持つだけに、ライバル達の動向よりも、コースへの雪辱を思う気持ちが強い。練習ラウンドでは、全英オープンで多用したパターでのアプローチを徹底的に試しており、勝負のカギを握ることになりそうだ。
94、97年に続く大会3勝目を狙い好調なエルス、安定したプレーが身上のシン、そしてマスターズ王者として乗り込んでくるフィル・ミケルソン(米)、前週優勝で波に乗り、メジャー初タイトルを狙うセルヒオ・ガルシア(スペイン)など優勝候補がひしめいており目が離せない。
「今年はみんなの調子がよくて面白い」というミケルソンの言葉どおりの激戦必死の今大会。世界一忍耐強い男が、シネコックを制するのは間違いなさそうだ。